「この人、年上なのにこんなこともできないの?」
「年下だから、まだ経験が浅いだろう」
マネジメントをしていると、ついそんなふうに「年齢」で人の経験や能力を測ってしまいそうになる場面がありませんか?
正直、私自身も若手でマネジメントを始めたころ、そんなふうに感じてしまったことが何度もあります。
でも、いろんなチームメンバーと一緒に働いてきて、強く思うようになったのは
「経験の有無に年齢は関係ない」ということです。
この記事では、私が実際に現場で気づいたことや体験談を交えながら、このテーマについて深掘りしてみたいと思います。
年齢は「ただの数字」でしかない
そもそも、年齢って何でしょう?
会社では「年上=経験豊富」と思われがちですが、実際には年齢と経験は全くイコールではありません。
たとえば、
- 40代で未経験の分野にチャレンジしている人
- 20代でも学生時代から実務経験を積んでいる人
- 年齢を重ねても学び続けている人
- 長年同じ業務だけを繰り返してきた人
バックグラウンドも、積んできた経験も、人それぞれ全然違うんです。
私がマネージャーとしてチームを見てきた中でも、
「年下のAさんのほうが、年上のBさんより圧倒的に業務を理解している」なんてことはよくありました。
逆に、年齢が上だからこそ培われた“場の空気を読む力”や“落ち着いた対応力”に助けられたことももちろんあります。
つまり、年齢だけでは何も測れないんですよね。
だから私は、できるだけ年齢にとらわれず「この人はどんな経験をしてきたんだろう?」「何が得意なんだろう?」と、目の前の人自身をちゃんと見るように心がけています。
年齢バイアスを外すために意識していたこと
じゃあ、どうやって「年齢フィルター」を外していくのか?
私がマネジメントで意識していたポイントをいくつか挙げます。
1. 経歴をちゃんと聞く
入社したばかりの人や新しいメンバーと話すとき、まずはその人のこれまでの経験や背景をちゃんと聞くようにしていました。
「前職はどんなことしてたんですか?」
「学生時代に打ち込んでいたことは?」
「これまでどんな業務が楽しかった?」
こういう話を聞くと、思わぬスキルや得意分野が見えてきたりします。
「えっ、この人、意外とこんなことできるんだ!」って驚くこともよくありました。
2. 年齢による「できて当然」の期待を持たない
「30代だからこれくらいできるはず」
「20代だからまだこれくらいで十分」
こういう無意識の期待って、気づかないうちにメンバーにプレッシャーをかけたり、逆に成長の機会を奪ってしまうことがあります。
私はできるだけ「この人は今、何が得意で、何に挑戦したいと思っているか」をベースに、仕事を割り振ったり声をかけるようにしていました。
年齢はあくまで参考程度に。期待値は、個人の特性や希望、状況を見ながら調整する。
これが大事だと思っています。
3. 「教えてもらうスタンス」を持つ
年齢や立場に関係なく、「この人から学べることは何だろう?」という視点を持つのも大事です。
私もマネージャーになりたての頃、年上メンバーの技術的な知見や社内事情の知識に何度も助けられました。
逆に、若手から「今どきのツールの使い方」「新しい働き方」について教えてもらうことも多かったです。
年齢関係なく、お互いに教え合うスタンスがあると、チームの雰囲気もぐっと良くなるし、個々の強みも活かしやすくなるなと思います。
経験値を見抜く力を養う
年齢を気にしないためには、「じゃあ、どこでその人の能力を判断するの?」という疑問が出てくるかもしれません。
私が意識していたのは、
- 実際にその人がどう動くかを観察する
- 雑談や1on1の中で「何が好き?」「どんなふうに考えてる?」を聞く
- 実際にタスクを任せてみて反応を見る
この3つです。
年齢より、「この人がどんな経験を積んできて、何を強みにできるか」を見極める力を磨くことが、マネジメントにおいては一番大事なんだと思います。
おわりに|年齢で判断しないチームを目指して
年齢はただの数字。
そこに意味を持たせるのは私たちの勝手な思い込みでしかありません。
「この人は何歳だからこうだろう」
そう決めつける前に、ぜひ一度、目の前の人のことをじっくり知ろうとしてみてください。
私自身、何度も「この人にこんな力があったんだ!」という発見をしてきました。
そして、そういう気づきが、チームの力を底上げしていくきっかけになります。
「年齢じゃなく、経験と個性を見る」
そんな視点を持つマネージャーが増えたら、もっと多様性のある、柔軟で強いチームが作れるんじゃないかなと思っています。
ご参考になれば嬉しいです!
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